2008年5月8日

SAPATOS 三四朗さん

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CDをスタートさせて、スピーカーから音が出た瞬間に僕は「あれっ?」と思いました。そして首を傾げてしまいました。
僕の次の反応は、スピーカーの前後左右をくまなく廻って目と耳で確かめたのです。
それはとてもおかしな感覚でした。なぜなら、このスピーカの中にはまるでライブハウスが入っているような、その中に空間があるように感じてしまったからです。目をつむったら、演奏会場が見えてくるんです。
だから何かしかけがあるのかと不思議に思って、スピーカーの周りをぐるぐる回ってしまいました。
そういえば、未開の人が初めてテレビを見たときの感覚に似ているのかもしれません。
仕掛けはありませんでした。でも、確かにこのスピーカーの中には演奏をしている人たちが入っているように聴こえます。
こんなスピーカーは今までにありませんでした。
確かにこれはスピーカーという新しい「楽器」かも知れません。
余談。
同じスピーカーが僕らの宿泊しているホテルのロビーに置いてありました。
館内に静かに流れているBGMは天井のスピーカーからだろうと思っていました。
なぜなら、どこのエリアに行っても同じ音量で、ロビー全体に万遍なく音楽が行き渡っているからです。
ところが違いました。このスピーカーから出ていた音だったのです。この小さなボディがアコースティック楽器のように歌っていたんです。そこでもあらためてこれは「楽器」なんだな、と納得してしまいました。
三四朗