2008年9月25日
閉店セール
今僕の店は閉店セール中。
戦前からこの地に店を開き、戦後はバラックで営業再開、父は大阪から買ってきた鞄をリヤカーで売り歩き、徐々に豊かな時代のハンドバッグへ・・。
濱野皮革など、当時は地方にはどこにも卸していなかった素晴らしい問屋に通いつめ、やっと取引開始、母の情熱が扉を開いた・・。
ヨーロッパが今ほど近くなかった時代、より本物をという気持ちで、エルメス、ヴィトンなど買ってきたらすべて瞬く間に売れた。
日本の優秀なメーカー、海外のメーカー、商品に出会う感動が店頭に満ちていた。
モノを手に入れる事が豊かさの象徴だった。
今時代は大きく変わり、人々は外の何かでなく、自分の中の何かにも目を向けはじめた。
そのタイミングで丸亀町は再開発を迎えた。
一度ゼロとなって次を考える。
多くの人々のノスタルジーを乗り越え、街は新たななにかを提示しなければならない。
小さい頃からの思い出の地を去るのは淋しいところだが、よき時代の人々の笑顔は、決して忘れない。
それが次なる時代の貴重なヒントか・・・。
Posted: 9月25日, 2008 under 日記.